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魔装機神

まそうきしん 2012/1/24更新  

 魔装機神とは、バンプレストのゲーム「スーパーロボット大戦」シリーズのスピンオフ作品。
 ゲームソフトを指す場合はサブタイトルの頭文字を取って「LOE」という単語が使われる場合が多い。 また、作中でロボットの種類を表す単語でもある。

人気を獲得するまで

主役の「サイバスター」
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 元々は1991年発売の「第2次スーパーロボット大戦」において、既存のロボットアニメのキャラクターに混じったバンプレストオリジナルキャラクター「魔装機神サイバスター」として登場した。 キャラ数・機体数は少ないながらも「第2次」・続編の「第3次」とストーリーの一部を担ったことで人気を獲得。 その次に発売された外伝的作品の「スーパーロボット大戦EX」では詳細な設定・ストーリーが製作され「サイバスター」世界を舞台として版権キャラ達が出張するというメインとゲストが入れ替わる内容となり、バンプレストのオリジナル設定ながら作品としての地位を獲得した。 

リメイクされたDS版
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 1996年にはさらに設定・ストーリーが大きく広げられ、スピンオフによる単独ゲーム作品「魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL」が発売。 「スパロボのおまけ」だったものが完全に一個の作品として成立した(なお、この時から「魔装機神」あるいは「LOE」と表現されるようになった)。
 このゲームは、従来のシリーズ作品との絡みやシナリオの面白さに加え、よくできたゲームシステム、SFCながら美しいグラフィック、音楽、同時期に発売されたSS・PSの「スパロボ」に比べ圧倒的に短い読み込み時間およびゲームバランスによる戦闘のサクサク感、そしてロボットオタが「こんな設定のアニメあったらイイよね」と思いがちなところを詰めた絶妙のオタ臭さと中二病感から、非常に高く評価された。
 不評な面もあるものの、「魔装機神」はこの時期のスパロボファンに強い支持を受け、後述の低迷期を超え15年以上経った現在もなお固定ファンを維持し続けている。 後年に「スパロボOG」としてスパロボオリジナル作品の総括ともいうべきシリーズが展開し、50万本近い売上を記録するようになったのは、「魔装機神」で作られた下地が大きいと思われる。

謎の低迷期 

 ところが、1999年に「第2次」・「第3次」・「EX」をリメイクした「スーパーロボット大戦 コンプリートボックス」を最後に、それまでスパロボの開発を担当していたウィンキーソフト社と発売元のバンプレストが提携を解消。 以後、バンプレストによる開発となる。
 すると、なぜかこの後の作品から「魔装機神」がおかしなことになっていく。

魔装機神サイバスター(1) [DVD]  1999年にTVアニメ「魔装機神サイバスター」が放送開始。 冗談で話していたアニメ化が実現したことで、ファンはものすごく期待していた。
 しかし、原作であるゲームとの共通点は「サイバスター」のデザインと一部の名称という程度のもので、全く別の作品となっていた。 しかも、オリジナルストーリーは全く面白くなく、作画も崩壊に近いなど、一個のアニメとしても出来が非常に悪く、「できの悪い同人アニメ」とすら言われた。 「アニバスター」と呼ばれてシリーズとは別扱いされている黒歴史。 どこか似ているのがゼノグ
※ ただし、OPはアニソンとして評価が高いほか、EDはメジャーデビュー前の矢井田瞳というトリビアがある。

 また、アニメと同時期にバンプレストからPSで「真・魔装機神」というゲームが発売されるも、こちらも同じなのは機体の名称くらいで、それ以外は全く別物というものに仕上がっていた。
 一方でウィンキーソフトはスパロボの開発者を迎えてPSゲーム「精霊機ライブレード」を製作。 こちらはキャラの名称などは違うものの、ゲームシステムや世界設定が「LOE」と似ているなど、「むしろこっちがサイバスター」と言われた。
 ちなみにどっちもあまり売れなかった。

「版権問題」の都市伝説

 このことから、提携解消は「ケンカ別れによる絶縁」であり、その時に「主要キャラ・機体など設定のはバンプレストが保有し、その他の世界観やシナリオについてはウィンキーソフトが保有する形に著作権が分割された」のであり、そのため「今後『魔装機神』がリメイクされたりスパロボに完全な形で登場することはまず期待できない」という説がファンの間で浮上。 

 2000年に新たに始まった「α」シリーズでは、新しいオリジナル作品がストーリーの中核を担う一方で、「魔装機神」はかつての「第3次」程度のゲストキャラに後退したことなどもあって、この都市伝説はファンの間では「事実」として語られることになった。

 なお、未発売品や絶版品の発売をリクエストする「たのみこむ」ではサービス開始の2001年に「魔装機神」の新型機種への移植が発案され、ゲーム部門の2位にランクインしている。

まさかの復活へ 

スーパーロボッ その後、2005年発売の「OG」シリーズ2作目の「OG2」では、旧「第3次」のストーリーを全面的に踏襲した上、続編においてその後の旧作ストーリーをも踏襲することを示唆するような引きを見せ、「あれ、もしかしてこれ続編作ったら魔装機神が全面的に登場するんじゃね?」という期待がにわかに高まることになった。

 そして2010年3月、楽天ショップが正式発表前に通販ページを開設してしまったというミスから、原作の発売から15年ぶりにDSでリメイクされることが判明。 長い間待ち続けていたファンを狂喜させた。
 この作品はウインキーソフトが開発元で、ファンは「版権問題が解決した」と胸をなでおろし、「OGの新作製作に向けての地ならしだ」と理解した。
 もっとも、スパロボのプロデューサー寺田貴信氏は「著作権の問題はなかった」と都市伝説を否定している。

 その後、2012年にはこれまたファンが熱望していた続編がPSPにおいて「スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神Ⅱ REVELATION OF EVIL GOD」として発売。 旧来のファンとしては、まさかこうなるとは思わなかったなぁ。

 

   

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