関連項目:エベンキ族 グック

棒子

 ぼうこ / バンズ 2011/08/04更新

 棒子とは、中国人による韓国人(朝鮮人)の蔑称。高麗棒子(ガオリーバンズ)の略で、高麗棒とも。

 由来は正確には不明の模様。 有力な説は、かつて満州国では警官に朝鮮人も採用していたが、朝鮮人警官を信用せず武器を持たせなかったため朝鮮人警官は洗濯用の棒を警棒代わりにしていた。 彼ら日韓併合で帝国民になった朝鮮人警官は中国人に対し横暴な態度で接したため、この棒から棒子と言うようになったらしい、というもの。 なんという虎の威を借る狐という感じだが、武器を持たせなかったのは正解かもしれない。
  一方で、韓国の中央日報(中国向け韓国語版)は隋の侵入に対して朝鮮人住民が棒を手に戦い撃退したという、蔑視には遠いエピソードを由来としている(参照)。

 中華思想の中国では朝鮮は元々蔑視の対象であると思われるが、インターネットが発達した近年ではインターネットを中心に、韓国による様々な起源の主張(韓国起源説)や2005年に韓国の江陵端午祭(端午の節句の祭り)がユネスコの無形文化遺産(補足)に登録されたことをきっかけに、反韓感情が高まっているらしい。 そのため、棒子の表現もしばしば日本に紹介されることがある。

 Wikipediaには以下の文章が引用されている。

高麗棒子の語源について、中国の歴史学者罗继祖は著書『楓窓脞語』(楓窗脞語)でこう述べている。

「解放前から、朝鮮人・韓国人のことを高麗棒子と呼んでいたが、その意味が判然としなかった。解放後で禁止用語になったので、美称ではないことを知った。だがその意義が曖昧なままだった。後に王一元の『遼左見聞録』を拝読し、その記載によると『朝鮮朝貢使と従者以外にも、使い走りの者で棒子と呼ばれる者が居る。その国では婦女が淫行罪を犯したら、刑罰として公営の売春宿で働かせ、そこで生まれた子が棒子と呼ばれ、一般人に蔑視されている。頭巾の使用が禁止されるので頭髪とヒゲが常に散乱し、馬や車両に乗るのも禁止されるので萬里の道でも徒歩で歩く、火炕や布団の使用も禁止されるので藁や乾草で床で寝る。つまりその国の賎民で下級労働者なり。』それでやっと棒子は元々私生児を指すことを知った、そしてそれは世代沿襲の身分でもあり、遂に自ら社会階層の一つと成った。

 なお、中国人による日本人の蔑称は日本鬼子、欧米人は西洋鬼子、台湾人は台巴子らしい。

参考

http://www.it.com.cn/f/games/091/16/730939.htm

朝鮮日報が「高麗棒」を取り上げた記事
http://japanese.joins.com/article/975/103975.html?sectcode=120&servcode=100

 

補足

 無形文化遺産とは「無形文化遺産の保護に関する条約」に基づく、人類の口承及び無形遺産の傑作(Masterpieces of the Oral and Intangible Heritage of Humanity)のこと。世界遺産とは異なるユネスコの事業で、日本からは能や歌舞伎が登録されている。


 


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