関連項目:

Bルート

びーるーと ジャンル:鉄道 2013/08/05更新  

 Bルートとは、JR東海が建設を予定している「リニア新幹線」の、建設ルート候補だったもののうちのひとつ。

 長野県のゴネ厨っぷりを表すキーワードとしてネットで話題となった。

概要

 リニア中央新幹線は、リニアモーターカーを用いて東京と名古屋・大阪を結ぶ計画で、JR東海が全額負担して(つまり税金投入なしに)建設する予定の路線である。

 リニアモーターカーを使用して最高時速500kmを出すことを目指しているため、そのルートはなるべく直線的であることが求められる。 しかしそこで問題となるのが、山梨・長野・静岡3県の県境付近にある南アルプス(赤石山脈)の存在である。
 南アルプスには断層帯である「糸魚川・静岡構造線」が南北に走っており、ここにトンネルを建設しようとすると破砕帯(断層により岩が崩され地下水を大量に含む場所)にぶつかって建設が難航する可能性が高い。 そればかりか、建設が不可能になる可能性すら指摘されていた。 例えば、南アルプスを南北に通る三遠南信自動車道は、長野・静岡の県境で当初予定していたルートが建設困難なことが判明し、その南側に既に完成していたトンネルを放棄してルート変更するという事態に至っている(草木トンネル、トンネル自体は一般道に転用)。 完成したものでも東海北陸自動車道飛騨トンネルやほくほく線鍋立山トンネルの難工事が有名。

 そこで直線ルートに加え、諏訪湖まで北上し南アルプスを大きく迂回してするルートが建設ルート候補に含まれることになった。 建設ルート候補のうち、中央本線のように木曾谷を経由して名古屋に向かうルートがいわゆる「Aルート」、中央自動車道のように伊那谷(天竜川沿い)を経由して名古屋に向かうルートが「Bルート」、そして直線ルートが「Cルート」である。

 これらのうち、JRはCルートが他2ルートに比較して所要時間はもちろんトンネル建設費が膨らんでも用地買収費がかからないために建設費の面でも有利だと考えてCルートを中心に検討していたが、長野県はBルートの建設を要望してCルートに強硬に反対した。 

 長野県の態度はかなり強硬・高圧的で、何らかのニュースや選挙があるたびにCルートは認めないというような姿勢が目立った。 しかもJRが「1県1駅原則」を提示したにも関わらず、複数駅の設置を求めるなどもした。
 これに対しネットではリニア新幹線の目的として東京・名古屋・大阪を最短で結ぶことがメインであるにも関わらず、長野県が自県の利益だけを求める姿勢に対し多くの批判が集まった。 また先述したようにリニア新幹線はJR東海がお金を出して建設する予定であり、それにも関わらず長野県が強行に特定のルートを主張していることも批判された。 
 長野県は長野新幹線についても、開業時には「北陸にまだ到達していないのに北陸新幹線はおかしい」と「長野新幹線」にするように主張し、さらに金沢までの延伸開業が見えてくると「長野を通るのに長野の文字が路線名に入っていないのはおかしい」と「北陸長野新幹線」にするように主張するなど、輝かしいゴネ厨の歴史があり、それもありネットでは「ゴネ厨の長野」としてネタ化され、その象徴としてBルートが扱われるようになった。

 その後、断層帯をトンネルで通過する建設上の技術的問題がクリア可能とされ、Cルート(南アルプスルート)での建設が決定。 長野県もついに最終決定を尊重する姿勢を打ち出し、この問題は収束した。

長野は終わったが、次は京都が…

 東京~名古屋間については概ね決着したが、名古屋~大阪区間で同様にゴネているのが京都府である。

 計画では三重県から奈良市付近を経由する計画だが、京都府・京都市は京都駅への乗り入れを強硬に主張している。 しかもJR東海が全額負担を打ち出してからの主張という長野以上のゴネ厨っぷりで、産経新聞にも「JR東海社長“ヘキエキ”、リニア駅誘致「京都」の“上から目線”と“筋違い”」などと書かれる始末となっている。

 京都市は市長出演のCMまで作ってKBS京都で放送までしている。
 ちなみにそのCMでは地図上に「名古屋から西南に進み、奈良から西に向きを変え大阪に至る」予定ルートとともに、「名古屋からまっすぐ西に進み、京都から西南に向きを変えて大阪に至る」京都主張のルートが示され、あたかもどちらでも大して変わらないかのように描かれている。
 しかし三重県にも駅を作ることが決まっており、その位置は四日市市から亀山市の間になるだろうと言われている(名古屋から西に進むと三重県は近すぎる上に駅を作るほどの街がない)。 そのためもし京都ルートにするならば国道1号線のように名古屋から南西に進み、亀山市あたりで北西に向きを変え、京都でまた南西に進むというS字ルートにしなければならない。 まさか京都は三重県との関係を捨てても京都に直線で進むルートを主張しようとしているのだろうか…?

 ところで奈良市はすぐ北に京都との府県境があり、府県境付近には「京阪奈学研都市」があり国立国会図書館関西館なども建っている。 そのため妥協案としてこの地域の京都側に通すことも考えられているとされる。
 しかし京都府・市はあくまで京都駅への乗り入れを主張しており、こんごどこまでゴネるかが注目される。

備考

1. 2ちゃん等で貼られる画像にはしばしば「Dルート」・「Gルート」という南に迂回するルートが描かれていることがある。 これらはそれそれ噂レベルのものおよびネタで、JRが検討したものではない。 このうち、「Dルート」は長野県が反対し続けた場合に長野県そのものを迂回して南側の静岡県を通れば良いのではないかという発想のもので、新聞に噂として掲載されたことがある。 一方で「Gルート」は、長野県の主張する「諏訪湖への迂回」がいかにバカバカしいかということの例証として、同じ距離だけ南に迂回したら静岡駅まで達してしまうということを示したもの。

2. 新幹線についてのゴネ厨は長野に限った話ではない。 新潟県は北陸新幹線におけるJR東日本-JR西日本の境界駅となる上越駅(仮称、現上越駅とは別の、JRの境界というだけのド田舎)に全列車停車を主張。 新潟県負担分の工事費の拠出を拒否する姿勢を取ったことがある。 

3. BルートはAルートより建設費・所要時間がかかる案であるにも関わらず、長野県が全くAルートを取り上げずBルートだけを問題にする理由については不明。 Aルートだと飯田地域を通らず飯田には駅ができないことにため、Cルートならば飯田に駅ができると期待する飯田地域の反発を抑えるという政治的な理由だろうか? 

1 名前:らいち ◆/INTEL.GyM @らいちφ ★ 投稿日:2008/10/25(土) 11:28:09 ID:???0
諏訪・伊那谷ルート「5分長いだけ」 県が試算
リニア中央新幹線計画で、諏訪・伊那谷回りの「Bルート」実現を求めている県は24日、JR東海が想定する南アルプスを貫く「Cルート」と比べ、伊那谷ルートの所要時間は「5分程度長くなるだけ」とする独自の試算をまとめた。大都市間を行き来する利用者にとっても、利便性が損なわれないとアピールしていく方針だ。

県は、旧国鉄が1978年、国に提出した地形・地質調査の中間報告書を基に、東京-大阪間のルート別の長さをBが約520キロ、Cが約480キロと想定。BとCの差は約40キロで、時速500キロで走行するとおよそ5分の差が生じると見込んだ。

JR東海などが今月22日、国土交通省に提出した中央新幹線の地形・地質調査の最終報告書は、ルート別の距離には触れていないが、同省は旧国鉄時代の中間報告について「実際のルートも大体そのくらいになる」(幹線鉄道課)との見方を示す。諏訪付近などのカーブでは速度が落ちる可能性もあるが、県側はその場合でも「時間は10分とは違わないはず」とする。
http://www.shinmai.co.jp/news/20081025/KT081024ATI090011000022.htm

JRが昨年末に発表した直線ルートの想定では、首都圏-中京圏は約290キロ。
所要時間は約40分としていた。JRなどは年内にも同省から指示される輸送力や
建設費などの調査に合わせ、各ルートごとの長さや所要時間を示す方針だ。

一方、村井知事は24日の定例会見で、リニアの県内駅について「大きな県だから、
2つでも3つでもいいのではないか。Bルートの北の所に駅がなければ意味がない」と述べ、
松本などとのアクセスを考慮し、諏訪地域に駅を設けることが望ましいとの考えを示した。
http://www.shinmai.co.jp/news/20081025/KT081024ATI090011000022.htm

1 名無しさん@涙目です。(東京都) 2011/05/15(日) 12:22:43.23 ID:T1p6r2VO0● ?2BP(3000)
知事、リニアの南ア貫通「Cルート」受け入れ表明

阿部知事は13日の会見で、国の交通政策審議会中央新幹線小委員会が12日、南アルプス貫通のCルートが適当などとするリニア中央新幹線整備を国に答申したのを受け、答申に沿ってCルートを受け入れる考えを初めて示した。

自身が会長を務める建設促進県協議会は「国の方針は尊重すると意思確認してきた」と説明。「ルート問題も含めて(答申を)尊重していきたい」と述べた。
県協議会は1989年以来、諏訪・伊那谷回りのBルートの実現を求めてきたが、飯田下伊那地方でCルート実現を求める声が高まってきたことなどから、昨年5月の総会で初めてBルート採用を明記しない決議を採択。
それ以降、県は特定ルートを支持せずにきた。

知事は今後の各地の調整に向け、「県内にはさまざまな意見がある。私も(各地の意見を)十分伺う機会をつくっていきたい」とした。県交通政策課は「適切な時期」に協議会を開き、今後の方向性などについて各期成同盟会の意見を集約する必要がある-としている。

http://www.shinmai.co.jp/news/20110514/KT110513ATI090021000022.htm

皮肉を込めたネタコピペ

73 名前:名無しさん@涙目です。(チベット自治区) [sage] :2011/04/21(木) 17:08:48.47 ID:i2HPXV2e0
東海道新幹線が出来て日本のサラリーマンは幸せになったか?

昔は東京本社の人間が大阪支社に出張ともなれば、宿泊が前提。
「遠路はるばるおこし下さいまして」ということで、仕事が終われば一席設けて軽く飲んだあと、
支社が手配してくれたビジネス旅館でひと風呂浴びて暖かい布団でグッスリ。
それがいまや、東京駅6時始発の新幹線に飛び乗り、大阪で朝10時から夕方5時まで多くの会議を
ハシゴして、その日のうちにトンボ返りが当たり前になった。
暖かい布団は窮屈な自由席に、暖かい夕食はワゴン販売の冷たい弁当と缶ビールになった。

Cルートが出来ても日本人は幸せにならないよ。
品川駅6時始発のリニアにドブネズミ色のスーツを着たサラリーマンが鮨詰めになって、
大阪で8時30分から始まる会議に向かう。
轟音が鳴り響く長大なトンネルの中、窮屈な自由席で隣の人に肘が当たらないように気を遣いながら、
パワーポイントを立ち上げ会議資料の修正。それがCルート。

74 名前:名無しさん@涙目です。(チベット自治区) [sage] :2011/04/21(木) 17:09:10.25 ID:i2HPXV2e0
一方、会議を早めに終えて、夕暮れの南アルプスを眺めながら読書しつつ、
諏訪湖畔の夜景を肴にワインを楽しめるのがBルート。

「諏訪名物、腕時計の車内販売でございます。」
「どれ、ひとつ、良夫に土産でも買っていってやるか。」
「いま帰ったぞ。良夫お土産だ、開けてご覧。」
「やったー、パパ!ありがとう!」
「まあ、あなた!いいんですの?こんな高い物を・・・。」
「なあに、今日は良夫の誕生日じゃないか!土産が買えたのもBルートのお陰だ。」
「何ですの?そのBルートって。」
「いいかい、ここが名古屋、ここの南アルプスを抜けて、ほおらここが諏訪湖・・・」
「いやん!くすぐったいですわ、あなたん!やめてください!あっ!あっ!」
「こりゃひとつ、良夫の誕生日プレゼントに可愛い弟か妹をこしらえてやらにゃいかんな。」
「まあ、あなたったらん♪」
これがBルート。

 


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