関連項目:
ファシ下
ふぁしもと 2012/1/27更新
ファシ下とは、橋下徹大阪市長の蔑称。 苗字に「ファシスト」をひっかけている。
2007年に大阪府知事選に当選・就任した橋下徹は、給与や待遇をめぐる職員や労働組合との対決、学力テスト成績開示要求にはじまる文科省との対決、そして水事業統合問題の決裂にはじまり大阪都構想につながっていく大阪市の平松市長(当時)との対立など、ほとんど常に論争と対立を巻き起こしてきた。
これらの論争においては、その巧みな弁舌とマスコミ受けの良さを以って、世論に強く訴えかけて支持を獲得し対立意見を基本的にねじ伏せる、ということがよくなされてきた。
この大衆の意見を背景に強力なパワーで相手を押し切る政治手法について、押し切られた相手側はしばしば「ポピュリズム」あるいは「恫喝」を頼りにした「独裁」であると批判する。 そこから、「ファシズム」にひっかけて「ハシズム」と呼ばれ、また橋下も「ファシスト」にひっかけて「ファシ下」と蔑称で呼ぶ者が現れるようになった。
とりわけ、2011年の大阪市長戦から就任後にかけては、左派論者が激しい橋下批判を展開しており、橋下自身が「独裁が必要」と名言したこともあってかこれらの言葉もネット上のみならず使用されることがある。
もっとも、常に高支持率を維持し、選挙にも勝利しており、必ずしもそれらの激しい批判は支持されているとはいえない。
この理由は、これら批判をしている人々が全く支持されるべき批判をしていないということが挙げられる。
大阪が閉塞感に苛まれ、また大阪府・市が行政、教育、福祉など様々な面で多くの問題を抱えていることが明白であり、橋下はやり方はともかくある一定の具体策をもってそこにメスを入れようとしている。 それに対し、批判派の主張は常に具体策に欠け、ヒステリックで、お花畑である。 いくつかのテレビ番組に橋下が出演した際にはことごとくフルボッコにされているのが見られるが、それだけ論戦をしてもその中身はいつもどうでもいい話ばかりで、結局「都構想で考えられるデメリットはなんなのか」といった本来あるべき論戦が全く無い。 さらに、例えばサービス残業問題で噛み付いた女性はいけしゃあしゃあと「私はサービス残業をしていません」と答え、市の反対派公務員は「私の考えている民意とは違う」と言い、君が代不起立教員は「君が代を歌うと血管が8本切れる」など、常識から甚だしく外れている例もいくつも見られる。
「批判派は自らアホなことを発信して、結果的に橋下に支持が集まるように協力している」などと揶揄されてしまうあたりに、そのレベルが伺えてしまう。
橋下が世論を背景に強く出ているのは確かだけども、まともな反対派がでるか重大なスキャンダルでもでない限りは、反対派がオウンゴールし続けることで支持は維持されるのではないだろうか。