パカ弁

ぱかべん ジャンル:なんJ 2013/09/17更新

 パカ弁とは、2ちゃんねるにユーザーのIP開示を請求する弁護士に対する、なんJにおける蔑称。

 「IPをパカパカ開けるだけで依頼者から金銭をせしめている無能弁護士」と蔑視する意味あい。 後述のようにある弁護士の行動から広がった認識であり、IP開示についての統計的な何らかに基づくものではない。

概要

 IPを開示する様を「パカッ」と蓋をあける時のような擬音にひっかけたもの。 なんJでは擬音や動詞を、例えば「ゴミはポイーで」「ご飯はパクーで」といったように表記することが多いので、そこから「IPはパカーで」と使われるようになったのだろうか。

由来 

 そもそもは2012年3月下旬に、なんJのあるコテハンが炎上したことに始まる。 このコテハンはかねてからなんJクソコテとして有名かつ嫌われ者だったが、ある時自分の個人情報を特定してみろとなんJ民を挑発。 すると、様々な手がかり(mixi登録情報など)から本名、住所、家族構成、学校名など様々な個人情報が判明。 あっという間に大炎上となってしまった。

 ここでこのコテハンはK弁護士に炎上をなんとかするように依頼する。 K弁護士は「ネットに強い弁護士」を謳っており、まさかの弁護士の登場になんJ民も一時は怯んだ。
 K弁護士は早速2ちゃんねる運営に対してコテハンの個人情報が含まれるレスの削除とそれらのレスをしたユーザーのIP開示を請求したのだが、そこに至るまでにスレ立ての仕方も解らない、関係ないスレで質問して名無しユーザーに「無料で商売っ手伝わせようって、フザケンナよ!」と正論で説教されるなど「ネットに強い」という謳い文句の割には2ちゃんには詳しくないことを露呈。  しかも親切なユーザーがやり方を教えたのに対して礼のレスをしないというネットの強さ以前の問題すら見え隠れする始末であった。
 そもそも炎上の際には放置して沈静化を待つのが定石であり、これまでにも炎上した際に余計なことをしてより炎上の度合いが増す例は枚挙にいとまがない。 果たして今回も、K弁護士の行為は沈静化どころか真逆に火に油を注ぐことになってしまった。

 さらにはK弁護士が公式のツイッターアカウントでアイドルをフォローしていたり、スパムまがいの広告ツイートばかりして弁護士の先輩に苦言を呈されていたことも判明。 結果としてなんJにおいて弁護士の権威が完全に失墜してしまった。

 すると今度はなんJ民がK弁護士をネタにして好き放題言ったり殺害予告をしたりする流れに。 これに対してK弁護士は自身を侮辱するレスを大量にIP開示請求するという行動に出る。 これになんJ民は再びビビったものの開示されてもその後のアクションがなかったため、「IP開示されても怯えることはない」 「コテハンが炎上した時より自分が炎上した時の方が必死になっている」と受け取り、K弁護士を完全なネタキャラとして扱うようになった。 ちなみにK弁護士は一説にはK弁護士は95万件とも200万件とも言われる殺害予告を受けたと言われる。

 これら一連の流れの結果、なんJでは「K弁護士は数十万円になるであろう依頼料をコテハンから受け取ったであろうにもかかわらず、解決できなかったどころかむしろ状況を悪化させた」とまで言われるように。 さらには「K弁護士のみならず2ちゃんにおいてIP開示を要求する弁護士は、何の効果もないIPを見せて依頼者から金だけ受け取る無能弁護士である」という認識が広がり、特にIP開示請求の多い弁護士を「IPをパカっと開けるだけで依頼料をせしめている」と揶揄するために「パカ弁」と呼ぶようになった。
 「パカ」の用語は2013年4月下旬にしばしば見られるようになり、そこから夏にかけて徐々に「パカ弁」の単語が形成されていったようである。

 なお元々のコテハンについては、一時的にコテハンの話題が減少し忘れられたかと思われることは何度もあったが、そのたびにK弁護士がIP開示請求をしたりFacebookを恒心するなどのアクションを起こしコテハンの炎上が蒸し返されるなど、むしろ積極的に炎上に加担しているようにしか見えない有り様である。 

余談ながら…

 一連の流れではIP開示をしても大半が放置され、それがネタの原因になっているが、IP開示は全く意味がないわけではない。

 開示されたIP情報を基にプロバイダに契約者情報を要求し、これに対してプロバイダが応じれば、レスをした者に民事裁判などで直接損害賠償請求が可能になる。 もっともプロバイダが個人情報を簡単に出すはずはなく、プロバイダに対してまずは情報開示の裁判をする必要がある。 ここで勝訴すれば、晴れて個人情報を取得しIP情報のユーザーに対し直接賠償などを要求することができる。 現実面ではこの手続き、特にプロバイダとの裁判に費用と手間がかかりすぎるためになされにくいが、そこを惜しまなければ難しい話ではない。 過去の2ちゃんに対するIP開示請求の中にはおそらく裁判にまで至っているものもあるはずである。

 K弁護士の場合は、おそらくは費用・手間の点も踏まえて開示によって警告をしようとしたのではないか、とも言われている。 完全な逆効果であったが。 なおK弁護士も、後に殺害予告をしたユーザーに対して民事裁判の前提となる文書を送っている。

 

関連項目:
   

 

 


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