関連項目:京急 ダァ シエリイェス

ドレミファインバーター

 2011/11/28更新

 ドレミファインバーターとは、鉄道車両のモーターの制御装置の一種である「VVVFインバータ制御装置」のうち、音階を奏でるインバータ装置に対する愛称。
 車両自体のレア度もあり、走行音マニアに限らず鉄道マニア全般に人気が高い。 あと子どもに人気。

歌う電車

  日本の電車は、平成に入って以後に製造された車両は新幹線から路面電車に至るまで、ほとんど全てが「VVVFインバータ制御」(可変電圧可変周波数制御)を採用した機器によりモーターを制御している。 この制御装置は、主に電車の発車・停車時に電磁的な音(磁励音)を出す。
 この動作音は場合によっては騒音として捉えられるが、装置によって音が変わるだけでなく制御プログラム次第で音が変わるため、各製造メーカーは多様な対策をしている。

 このうちドイツのシーメンス社は、わざわざ「ドレミファ…」と音階を奏でるように制御プログラムを組んで製造した。 このシーメンス製装置をファンの間では「ドレミファインバーター」と呼ぶ。 なお、このような音になったのは「職人の遊び心」らしい。

 日本国内では京急の2100形と新1000系の初期車両とJR東日本のE501系で採用された。 これらの車両がテレビなどで紹介される際には「歌う電車」と呼ばれることがある。



ドレミファインバーターの楽しみ方

「歌を忘れた電車」

 しかし、技術の進歩で励磁音を人間の可聴域外にしたり減少させたりすることができるしうるようになり、そもそも海外企業のシーメンス製装置の採用自体が珍しく、採用は少数に止まる。 たとえば、京急新1000形は多数製造されているがこの装置を搭載するのは初期の一部車両に限られている。

 さらに採用された車両においても、部品をドイツから取り寄せる必要があるなどといった保守上の不利などの問題があるとされた。
 このため、製造から約10年となって車両の機器を交換する必要が出たのにあわせ、JRは2007・2011年(鉄道ニュース)に、京急も2011年より順次、日本製の音階を鳴らさないものに交換。 数年内に「歌う電車」はすべて無くなるようである。

 


inserted by FC2 system