関連項目:
チンパン福田
ちんぱんふくだ 2012/2/27更新
チンパン福田とは、第91代内閣総理大臣を務めた福田康夫のネットでのあだ名。
福田の顔がサル顔であることから、蔑視として呼ばれるようになったもの。 発祥がいつかは不明だが、総理大臣になってから広まったような気がする。
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初の親子2代での総理大臣となった人物。 スペランカー三宅は2009年の総選挙で同じ群馬県第4区から立候補し福田に破れている(比例区で復活当選)。
官房長官時代は辣腕を発揮し、森内閣から小泉内閣にわたる官房長官の在任期間は歴代最長。 記者会見時の口癖から「フフン長官(フフン総理)」などとも言われた。
総理大臣時代は支持率低迷で早期退陣となったが、退陣時の「あなたとは違うんです」はなぜか流行し、2008年の流行語大賞でトップ10入り(受賞は福田が辞退し該当者なし)、ネット流行語大賞では1位となった。
「最低の総理大臣」と嫌われていたが…
有力政治家に蔑称がつけられて批判されることはしばしばあることだが、そのなかでも総理在任当時の福田はネットにおいて非常に嫌われていた。
ネットでは福田の評判が悪かったのは、その外交姿勢のためだったらしい。 例えば、外交的な配慮から終戦記念日の靖国参拝をしなかったり、靖国神社に代わる追悼施設に積極的な姿勢をしめしたり、あるいはガス田問題において強硬姿勢には出ないなど、中国への配慮が見られた。 このためネトウヨの多い2ちゃんねるなどでは「媚中」「中国の犬」などと批判されるようになったようである。
また、当時は福田内閣が何をしているのかわからないという意見もあり(参考-ログ速)、退陣時には「中国からパンダを借りたのが唯一の業績」とすら言われる始末であった。
このような否定的な評価が多かったことから、蔑称としての「チンパン」が広まったようである。
最近は再評価も?
もっとも、今になってネットにおいて福田康夫を調べてみると、肯定的な評価も意外に多いことがみて取れる。
「媚中」と呼ばれた中国の関係についても、必ずしも額面通りというわけではないらしい。 例えば、靖国問題については終戦記念日の公式参拝はしない一方で総理大臣在任前には群馬縣護国神社に毎年参拝したりあるいは一人で完全に私的に靖国神社に参拝したりするなど(Wikipediaより)、歴史観として靖国神社を否定するようなものではない。 また、ガス田問題で事を荒立てない一方で、大陸棚に関してはEEZを広げる申請を国連にしており(太平洋側ではあるが中国は沖ノ鳥島周辺のEEZを否定する主張をしており権益の問題が発生している)、中国の言いなりというわけでもないとも言いうる。
これらの政策を肯定的な目線で見れば、福田は事を荒立てずに実利を多く取るような政治家であった、ということなのかもしれない。
また、ネットにおいて非常に重要な関係があるのが著作権問題で、福田は特定の場合に無償で著作物を利用できる制度、いわゆるフェアユースの概念を日本法に導入しようとしたことが挙げられる。 まあ現行著作権法の適用除外も判断できないようつべやニコ動の運営がフェアユースまで判断して対処できるとは思えないが・・・
そもそも官房長官時代は割と人気があった。
なぜか下のような映画「マトリックス」のエージェント・スミスと福田を合成したAAが定番に
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適材適所?
とはいえ、これらの「功績」が国民に伝わっていなかったことは支持率低迷で辞任したことからも明らかである。 安倍政権時代の参院選敗北でねじれ国会になった(および民主党が小沢退陣後に対決姿勢に転じた)ことに加えてマスコミが明らかに政権交代を目指した偏向報道を強めたことも大きく影響しているが、それを覆すだけの発信力が福田に無かったのが決定的だったように思われる。
仮に政治家として有能だったとしても発信力がない限りは国民に理解されないわけで、総理大臣という役柄には政治的な実力とともに発信力が必要なのではないだろうか。 2012年現在総理である野豚にも共通することだが、仮に有能だっとしても発信力がなければ政権運営が立ちゆかなくなるわけで、むしろ政治的な実力の前提として発信力が問われるのかもしれない。 まあ無能で電波だけ発信するような人物だとやっぱり困るのだけど・・・
思えば、小泉政権下で官房長官だった時代には威勢のいい小泉首相と「フフン」と報道陣を煙に巻くような福田官房長官のセットが良く機能し、首相がしばしば言い過ぎたり失言をしたりしても高支持率を維持する要素のひとつになっていた。 その点で福田は仮にねじれ国会でなかったとしても総理大臣向きの政治家ではなく、女房役が最適の政治家だったのではないだろうか。 そういう点で、いろいろもったいなかったような気がするのだが。