死体水事件
したいみずじけん 2011/07/05更新
死体水事件とは、2008年11月に三重県にあるショッピングセンターの受水槽から仕事1ヶ月近く経った死体が発見された事件のこと。
ショッピングセンターの上水に腐乱死体が混入したまま使用されていたという内容のショッキングさに加え、ショッピングセンター運営者が公表をなかなかせず対応も不明瞭だったこと、マスコミも報道を控えたとされたことなどから、事件を客に対して隠蔽しようとしたのではないか、という疑惑となり、大きな祭りになった。
概要
発見
2008年11月27日、三重県松阪市のショッピングセンターが受水槽を定期点検した際、受水槽の天井が破れており、中に遺体があるのが発見された。
この遺体は、1ヶ月前の定期点検の直後、受水槽より高い所にある非常階段から飛び降りた自殺者のものであることが判明した。
不自然な対応
この事件は、まず翌日に地元の夕刊三重により一報がなされた。
しかし、その他の大手マスコミは約1週間にわたり一切報道をしなかった。
また、当初ショッピングセンター側も沈黙を貫いたまま、突然の店舗の休業に入った。
その後
12月4日ごろになってようやく大手マスコミが報道をはじめ、また6日なってショッピングセンター側も公式に発表した。
また、市の保健所は水質検査をして衛生面の問題はないとし、またショッピングセンターは配管を洗浄し営業を再開した。
なお、寒い時期のせいか、死体自体は腐乱してはいなかったとされる。
疑惑
1ヶ月にわたり、飲食店を含む上水に死体が浸かっていたというショッキングな事件に対し、当初は興味本位や点検が適切だったのかということを焦点にして祭りとなっていた。
しかし数日のうちに、ショッピングセンターやマスコミの沈黙があまりに不自然であることから、次第に疑惑の目がそれらの対応に向けられることになった。
特に、ショッピングセンターの親会社を経営する一族は、当時政権交代が近いと言われていた (そしてネットでは非常に人気が無い )某政党の党首経験者の実家であり、またその一族は中京地区大手新聞の社主も排出していた。
このことから、党首経験者や新聞社が裏工作をしたか、あるいはマスコミ側が気を効かせたか、いずれにせよ隠蔽工作をしたのではないか、と話題になったのである。
また、未確認情報ながら、地元高校では事件を口にした生徒が叱責された、という情報もよせられ、疑惑が募る中「これだけ怪しけりゃ隠蔽工作もありうる」などと捉えられた。
最終的には公表はなされたが、あまりの対応の遅さに疑念は燻った。 なお、事件後には中日新聞が(パニックを防ぐため?)客の不安を煽らないため敢えて報道しなかったことを認め、誤りだったとしているが、これにも「配慮の意味を間違えている」との批判が相次いだ(J-CAST)。
問題点
当初この問題は、定期点検の直後の飛び降り自殺、しかも受水槽に突入したことで逆に発見が遅れるという不幸が重なったものであった。 発表が正しいならば、ショッピングセンターはむしろ不幸な被害者ともいえた。
しかし、どういう意図か沈黙を貫き、対応を後手にしたことで、ショッピングセンターに批判が集中することとなった。
確かに衛生面で問題はなかったかもしれないが、飲食物を扱う商業施設として精神衛生の問題を蔑ろにしたことでむしろ加害者となった、ということかもしれない。