ガラケー

  2011-05-27更新

 ガラケーとは、日本で独自進化し世界標準とは全く異なる存在になった日本製の多機能型携帯電話を自虐的に表した言葉。
 生物が独自進化したガラパゴス諸島になぞらえた「ガラパゴス化した携帯電話」の略。 携帯事業者などにはフィーチャー・フォンと呼ばれる。

概説

 日本において、携帯電話はその進化の中で、iモードに始まりワンセグや電子マネーなど、電話•メール以外の様々な機能が付加されていった。
 その結果、日本ではそのような日本製の多機能型端末が標準となったが、しかし日本国外ではそのような日本製の多機能端末は普及しなかった。 そのため、例えば日本でのシェアを握る各企業は世界市場では非常にマイナーな存在にすぎないなど、日本のみにおいて世界とは全く異なる特異な携帯電話市場が構成された。

 このような特異な状況を、外界との接触がなく生物が独自の進化を遂げたガラパゴス諸島になぞらえて「ガラパゴス化」と呼ぶようになった。 基本的には自虐的な意味の単語だが、いち利用者の視点から携帯電話事業者や端末製造企業に対し世界に太刀打ちできない事を(年々世界から存在感を失う日本企業の象徴として)批判的に見る意味でも使われる。
 iPhoneに始まるスマートフォンの上陸後は、携帯電話の販売ランキング上位に常にiPhoneが入るなどスマートフォンが席巻するようになった状況を加味し、「旧来型の価値の低いもの」と看做す侮蔑的な意味で使われることもある。

 もっとも、ガラケーという言葉を日本の携帯電話の後進性として使うのであれば、それは誤りかもしれない。 スマートフォンも多機能な端末であり、(以前は基本的な機能しかない携帯が主流だったとはいえ)多機能端末自体は世界でも広まりつつある。 すなわち、日本だけが携帯電話端末の性能が発展の途上でサービスを次々展開したため、携帯端末にサービスを合わせる形で実施することになったと考えれば、端末の性能が成熟し既存のサービスに端末を合わせることができたスマートフォンと比べて先進的な視点を持っていた、と考えることができる。 つまり、日本だけが周りを見ないで1人先走ってしまった、というのが正しいように思えるのだけど・・・


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